今年竹、竹の若葉、竹の若緑 解説 初夏、地上に出た筍は、茶色の皮を脱いで新しい竹となる。 ぐんぐん伸びてみずみずしい若葉を広げる。 その年に生えたので今年竹ともいう。 来歴 『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。 文学での言及 山がつのさかひになびく若竹のわかわかしくて世をや過ぎなん 藤原為家『夫木和歌抄』犬の子のくゝと啼く也今年竹 若竹に嵐のわたる夕かな 中田の翁の八十をことぶきて 千代迄と若竹杖に参らせん 明治33年 東宮御慶事 若竹の刺竹の御子をほぎまつる 明治34年 若竹〔三句〕 俗客の去つて閑なり今年竹 若竹や髪刈らしむる庭の椅子 日一日碁を打つ音や今年竹「切られたる竹も丈伸び今年竹」 節々の間合ひ確かに今年竹 哲 一雄 先行句あり 抜きん出て風と戯る今年竹 一雄 トシコ 写生句として出来ている 深々と雨に垂れるは今年竹 哲 悦子 「今年竹雨に頭を垂れており」 しんなりと枝の出はじむ今年竹 一雄
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